So-net無料ブログ作成

低出力レーザー療法と頸部痛 [リハビリテーション科]

低出力レーザー療法は頸部痛に有効 副作用発生率はプラセボと同等
シドニー大学(オーストラリア・シドニー)脳・精神研究所・神経研究財団のRoberta T. Chow博士らは,頸部痛に対する低出力レーザー療法(LLLT)の有効性を評価するためランダム化比較試験(RCT)のシステマティックレビューとメタアナリシスを行い,LLLTは非特異的頸部痛を緩和させるとの結果をLancet(2009; 374: 1897-1908)に発表した。

薬物療法などより優位
高齢化が進む先進国では,今後30年間に慢性痛が大幅に増加することが予測される。
なかでも慢性頸部痛は有病率が高く,現在でも人口の10~24%が罹患している。

LLTは,レーザー照射により組織の修復,疼痛緩和,経穴の刺激などを行うが,侵襲性が低く,痛みを伴わないため,プライマリケアで容易に施行できる。
また,副作用の発生率も低く,重大な副作用は報告されていない。

今回の対象研究は,計820例の患者を含むRCT 16件。頸部痛の緩和度の測定には最高100点のvisual analog scale(VAS)を用いた。
急性頸部痛を調べた2試験では,疼痛が緩和した患者の割合は,プラセボ群に比べてLLLT群で約70%高かった。

一方,慢性頸部痛を調べた5試験を検討したところ,疼痛が緩和した患者の割合はLLLT群ではプラセボ群の約4倍に達した。

さらに11試験を検討したところ,慢性頸部痛がVASで約20ポイント減少していた。
これらの試験中7試験は,LLLT終了後1~22週追跡されており,それによると,LLLTには短期の疼痛緩和の効果が認められ,中期的にも尺度上22ポイントの減少を維持していた。
LLLTの副作用は軽度で,プラセボと同等であった。

Chow博士らは「LLLTによる疼痛緩和の作用機序は十分解明されていないが,炎症,疼痛刺激の神経伝達,筋肉疲労などを抑制する効果があるのではないか」と指摘している。

一方,研究責任者でベルゲン大学(ノルウェー・ベルゲン)のJan M. Bjordal教授は,すべての試験において関節,神経,筋肉における複数の経穴が照射されていることから,どの機序が最も重要かは決定できないとしている。

Chow博士らはLLLTの効果について「単独でも定期的な運動やストレッチングとの併用でも,臨床上の有用性がある。臨床ではおそらく運動と併用するほうが望ましい。今回のレビューでは,薬物療法よりLLLTのほうが優位との結果が得られた」と説明。
さらに,「LLLTは急性頸部痛を照射後速やかに緩和する。また慢性の場合には,治療終了後最長22週間疼痛を緩和することが示された」と述べている。

出典 Medical Tribune 2010.1.28
版権 メディカルトリビューン社

生活習慣の改善で大腸癌を予防 [消化器科]

約2割の大腸癌を予防可、5つの生活習慣の推奨遵守で
癌の既往がない50-64歳の男女55487人を対象に、5つの生活習慣因子(運動、胴囲、喫煙、飲酒、食事)に関する推奨と大腸癌リスクの関連をコホート研究で調査。推奨を遵守している因子が多いほどリスクの低下を認め、この集団が推奨をすべて遵守すれば23%の大腸癌を予防できたと著者らは推測している。
http://www.m3.com/news/THESIS/2010/11/01/10818/

原文
Kirkegaard H et al. Association of adherence to lifestyle recommendations and risk of colorectal cancer: a prospective Danish cohort study.
BMJ. 2010; 341:c5504
http://www.bmj.com/content/341/bmj.c5504.abstract


高齢2型糖尿病患者の重度低血糖発作と認知症 [糖尿病]

高齢2型糖尿病患者の重度低血糖発作は認知症のリスクを高める
高齢2型糖尿病患者の入院を要する重度低血糖発作は認知症のリスク増大と関係すると,米カイザー・パーマネントのグループがJAMA の4月15日号に発表した。
 
1型糖尿病小児の低血糖発作は認知機能障害と関係する可能性があるが,低血糖発作が高齢2型糖尿病患者の認知症の危険因子であるかを評価した研究はない。
 
同グループは,カリフォルニア州北部の医療供給システムの会員で平均年齢65歳の2型糖尿病患者1万6,667例を対象に,1980〜2002年の退院および救急部門の診断記録から低血糖発作に関するデータを収集。
その後,2007年1月15日まで追跡し認知症の診断を調べた。
 
解析では年齢,性,人種・民族,学歴,BMI,糖尿病罹病期間,7年間の平均HbA1C値,糖尿病の治療,インスリン使用期間,脂質異常症,高血圧,心血管疾患,脳卒中,一過性脳虚血発作,末期腎疾患を調整し,認知症リスクを検討した。
 
その結果,1,465例(8.8%)が重度低血糖発作を少なくとも1回経験し,1,822例(11%)が認知症と診断された。
うち250例に認知症と少なくとも1回の低血糖発作の両方が認められた。
解析の結果,低血糖発作がなかった群と比較した認知症発症ハザード比(HR)は,低血糖発作1回群1.26,2回群1.80,3回以上群1.94と段階的に上昇した。
 
低血糖発作のために救急部門へ入院した患者に限っても結果は同様で,認知症のHRは発作1回群1.42,2回以上群2.36であった。

原文
Whitmer RA, et al. JAMA 2009; 301: 1565-1572.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/sites/entrez/19366776

出典 Medical Tribune 2009.5.14
版権 メディカルトリビューン社

外用剤と精神科の薬は後発品に変更しにくい [その他]

「外用剤と精神科の薬は後発品に変更しにくい」
日本製薬団体連合会「薬局の後発品使用状況調査」の結果から
日本製薬団体連合会は6月12日、「保険薬局における後発医薬品の使用状況調査」の結果を公表した。この調査は、昨春の処方せん様式変更が、薬局での後発品使用にどのような影響を与えたかを調べるもの。
全国93の保険薬局を対象として、08年末から09年2月に聞き取り方式で調査した。

その結果、「後発医薬品への変更可の処方せん」は、以前の様式(変更可の場合に署名もしくは記名・押印)では平均して全体の3割程度だったが、現在の様式(変更不可の場合に署名もしくは記名・押印)になってからはこれが6割弱に増加。また、回答した薬局のうち、63%が処方せん様式の変更を機に「後発品への変更可の処方せんが増えている」とし、「減っている」という回答は3%ほどにとどまった。

また、現在の後発品調剤率(処方せんベース)は平均で4割ほど。後発医薬品調剤体制加算の施設基準となる「30%以上」の薬局が約7割を占めるものの、半数以上を後発品で調剤している薬局は14%にとどまった。
数量ベースにすると、後発品調剤率は約20%で、半数以上とした薬局は2.2%だった。

こうした薬局での後発品使用に関する全体的な傾向については、これまでに公開されているほかの調査結果と大差ない結果となった。


「後発品との薬価差が大きい薬剤」は積極的に変更
一方でこの調査は、薬局薬剤師に直接聞き取り調査をしているのが特徴。
ヒアリングでは、後発品に積極的に変更しているのはどのような薬か、逆に後発品への変更をあまり行わないのはどんな薬かなどについて、自由意見を集めている。

これによると、後発品に積極的に変更する薬としては、「後発品との薬価差が大きい薬剤」を挙げた薬剤師が約3割と最も多く、次に「治療の主軸とならない薬剤」が続いた。
一方、後発品に変更しにくい薬剤としては、「外用剤など使用感が先発品と異なる薬剤」「患者が飲み慣れて病状がコントロールできている薬剤」「精神科領域など薬剤変更が患者を不安にさせる薬剤」などを挙げた薬剤師が多かった。

以下では、この聞き取り調査で集まった自由意見から一部を紹介する。


■後発品に積極的に変更する薬剤の特性や特徴
後発医薬品への変更により患者の自己負担が軽減される薬剤
・循環器用剤など、長期間処方される薬剤については、患者負担の軽減につながるので、積極的に後発医薬品に変更する。
・患者負担が1カ月当たり500円以上変わってくる場合は変更を考慮する。
治療の主軸とならない薬剤
・治療の主軸とならないビタミン薬、胃薬、便秘薬など。
・医師の専門領域以外の薬剤などを変更している。
そのほか
・全く同じ添加物を使っている後発医薬品は変更している。
・患者から要望があった場合にのみ変更している。
・本部が推奨する後発医薬品。

■後発品に積極的には変更していない薬剤の特性や特徴
外用薬など使用感が先発品と異なるもの
・外用薬(軟膏・点鼻・点眼・貼付薬)は、使い心地が違うなどの理由で戻してほしいという患者が多いので、あまり変更していない。
・外用薬は使用感が先発品と異なるため変更しない。直接、患者の皮膚に触れるものは後発医薬品に変更しない。
患者が飲み慣れてコントロールできている薬剤
・長期的に使用する薬剤。
・高血圧症や高脂血症の患者にとって慣れた薬なのに、後発医薬品に切り替えて効果が変わることが心配。
・循環器用薬等の慢性疾患で、薬剤によって検査値がコントロールできているものについては、無理に変えるべきではない。
精神科領域など薬剤変更が不安を生じさせるもの
・精神科領域の後発医薬品で、変更して効かなくなったというクレームがあった。
・心療内科からの処方を後発医薬品に変更して患者の気分が悪くなった事例がある。
・精神系の薬剤は患者が名前を覚えている。成分が同じといってもわかってもらえない。
後発医薬品に変更しても自己負担に差がない薬剤
・先発品の薬価が安いケース。調剤加算等が付くと先発品を調剤したときに比べて逆に高くなるケースがある。
・先発品と後発医薬品で患者の負担に差がなく、患者のメリットが少ないもの。
そのほか
・安全域の狭いもの。血中濃度と薬効の関係がシビアなもの。
・先発品の効能をすべて持っていないもの。
・処方医の専門に係る薬剤については後発医薬品の使用を控えている。

                  土田 絢子=日経ドラッグインフォメーション

http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/di/trend/200906/511200.html
出典 DI online 2009. 6. 16


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。