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rosiglitazoneが製造承認停止

rosiglitazoneが製造承認停止,欧州医薬品庁が最終結論 EASDはコメント発表
欧州医薬品庁(EMA)は昨日(9月23日),糖尿病治療薬rosiglitazoneおよび同薬を含む合剤の製造承認停止を発表した。心血管疾患リスク増大を理由としており,欧州では数か月以内にこれらの薬剤が使用できなくなる。EMA内では医薬品委員会(CHMP)でrosiglitazoneに関する再評価が行われていたが,今年(2010年)7月の本会議で約束した通り,最終結論が出された形だ。
また,欧州糖尿病学会(EASD)も同日にコメントを発表。同学会はこれらの薬剤を服用している患者に対し,代替薬に関するアドバイスを受けるよう強く勧めている。

「医師への相談なしに服用中止しないように」
EMAでは,今年6月に発表された2つの論文を中心に,rosiglitazone(商品名Avandia),rosiglitazone+メトホルミン合剤(同Avandamet),rosiglitazone+グリメピリド合剤(同Avaglim)の3剤を再評価。
7月19~22日に開かれたCHMP本会議で結論を出す予定だったものの,rosiglitazoneに関する他のデータとも照らし合わせた詳細な解析が必要と判断したため,最終結論は持ち越されていた(関連記事3)。

今回の発表で,EMAは「CHMPが7月9日から再評価を行ってきたが,心血管疾患リスクを減少させる新たなデータを確認できなかった。
したがって,CHMPは今後もrosiglitazoneのベネフィットがリスクを上回ることがないと結論し,製造承認停止を推奨した。
メーカーがリスクを上回るベネフィットを示す患者群のデータを提供できない限り,この停止が解除されることはない」としている。
また,患者に対しては医師に相談するよう求め,医師には対象薬剤の処方を中止するよう訴えた。

EASDはEMAの決定を支持しており,これらの薬剤を服用している患者に対し「医師に相談せず糖尿病治療薬の服用を中止することは,深刻な短期的健康問題を引き起こすかもしれない。長期的な糖尿病関連合併症リスクを高める血糖上昇をもたらすことに注意する必要がある」と提言。
専門家に代替薬に関するアドバイスを受けるよう強く勧めた。
同学会公式サイトでは,音声によるコメントも掲載されている。

なお,米食品医薬品局(FDA)も同日,rosiglitazoneに関する発表を行った。
こちらは,同薬の新規適応患者を他の治療薬で血糖コントロールを達成できず医学的理由によりピオグリタゾンを使用できない者に制限したが,同薬を使用中で継続を希望する患者への処方については制限していない。

出典 Medical Tribune 2010.9.24
版権 メディカルトリビューン社

麻疹に対する母子免疫 [感染症]

麻疹に対する母子免疫は生後半年で消失
ワクチンの早期接種が重要
アントワープ大学(ベルギー・ウィルレイク)ワクチン・感染症研究所ワクチン評価センターのElke Leuridan氏らは,妊産婦とその乳児らを対象とした前向き研究を行い,出生後,母体から受け継いだ麻疹抗体は生後半年で消えることがわかったとBMJ(2010; 310: c1626)に発表した。
同氏らは,乳児の生後12か月未満の時期における麻疹ワクチン接種について議論すべきであると提案している。

生後1年で抗体陽性例は皆無
Leuridan氏らは,2006年4月からベルギーのアントワープ州にある5病院で,健康な母親と乳児207組を対象に乳児に対する麻疹抗体の母胎免疫持続期間を検討した。

医療記録から母親を,
(1)乳児期に麻疹ワクチンを接種されたワクチン群
(2)幼少期に麻疹に感染して自然免疫を獲得した自然抗体獲得群
―の2群に分けた。
麻疹の抗体価は妊娠36週時,出生時(臍帯血)に母親から採血された。
乳児は,生後1か月,3か月,12か月時に加えて,6か月または9か月時のいずれかでランダムに採血して評価した。

その結果,自然抗体獲得群の女性に比べ,ワクチン群の母親では有意に抗体価が低かった。
同様に,自然抗体獲得群の母親の乳児に比べてワクチン群の母親の乳児では,抗体価が低かった。

母親由来の抗体の持続期間を見ると,自然抗体獲得群の乳児で平均2.61~3.78か月であったのに対し,ワクチン群では0.97か月であった。

さらに,生後6か月時では,ワクチン群の乳児の99%以上で抗体が消失しており,自然抗体獲得群でも95%では母親由来の抗体が消失していた。
また両群とも生後9か月と12か月時に抗体陽性であった乳児は皆無であった。

接種の前倒しの検討を
Leuridan氏らは「母乳哺育,出生時体重,教育レベル,帝王切開,デイケアの参加率が,母親由来の抗体持続期間に影響を及ぼすことはなかった。
今回の研究結果により,ワクチン群も自然抗体獲得群も,乳児は早期に麻疹に感染しやすくなっていることがわかった」と述べている。

もし,今後の研究で麻疹ワクチンを生後9か月未満の乳児に接種して効果が得られれば,政策立案者はルーチンの麻疹ワクチン接種スケジュールを前倒しにすることを検討してもよいと考えられる。

現行の政策によると,麻疹ワクチンの早期接種の適用は,
(1)麻疹が発生した場合
(2)麻疹に感染した兄弟姉妹と接触した場合
(3)移住や旅行で麻疹流行地域に立ち入る場合
―などとされている。

同氏らは「最も重要なのは,1回目の麻疹ワクチンを適切な時期に接種することだ」と結論付けている。

出典 Medical Tribune 2010.8.5
版権 メディカルトリビューン社





難治性・再発性めまいの治療(未完) [耳鼻科]

■BPPVでは骨密度の低下や微小な内耳形態異常が再発に関与することが報告されている。

(回答者 市立吹田市民病院耳鼻咽喉科 堀井 新 部長)
出典 日本医事新報 No.4474  2010.1.23  P78~79(質疑応答)
版権 日本医事新報社

前立腺がんとPSA

■新たなメタ解析の結果、PSA検査の前立腺癌による死亡や全死亡への効果は認められない。

■60歳の男性の半数以上は更なるPSA検査を実施する必要はないことを示唆した研究成果も発表されています。

■60歳時点でのPSA濃度が1 ng/ml未満の男性は転移性前立腺癌や生命を脅かしうる前立腺癌を発現するリスクは殆どない。

細菌性髄膜炎の診療ガイドライン [感染症]

細菌性髄膜炎の診療ガイドライン
http://www.neuroinfection.jp/pdf/guideline101.pdf

急性細菌性髄膜炎
http://merckmanual.jp/mmpej/print/sec16/ch218/ch218b.html




初診開業医に賠償命令…鳥取

患者死亡「問診が不十分」
髄膜炎の症状を見過ごされ、治療の遅れから転院先で死亡したとして、鳥取県境港市の男性会社員(当時40歳)の両親が同市内のたけのうち診療所(閉鎖)の50歳代の男性医師に慰謝料など約7500万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、地裁米子支部であった。

村田龍平裁判長は「十分な問診と、設備の整った医療機関への移送を怠った過失があった」として、医師に約5600万円の支払いを命じた。

判決によると、男性は2001年12月、高熱や嘔吐の症状を訴えて初めて同診療所で受診。
解熱剤などを処方されて帰宅したが、症状は悪化し、翌日に救急搬送された病院で細菌性髄膜炎と診断された。
その後、意識が回復しないまま、転院先の病院で05年1月に多臓器不全で死亡した。

診療所では、感染症検査などを外部に委託しており、村田裁判長は「髄膜炎と断定することは困難だった」としたうえで、「髄膜炎を疑って特有の症状を確認するなどし、病院での検査を勧めていれば死亡は避けられた」と判断。
一方で「過失がなくても後遺症が残った可能性がある」として損害額の3割を減じた。

原告側の高橋敬幸弁護士は閉廷後「初診患者に対する問診の不十分さと死亡との因果関係が認められるのは極めて珍しい。初診の重要性を開業医に投げかける判決だ」と話した。

被告側の川中修一弁護士は「短時間の診療で髄膜炎と見抜くのは難しい。医師と相談し、控訴を検討する」としている。
http://www.yomidr.yomiuri.co.jp/page.jsp?id=30791
出典 読売新聞 2010.9.14
版権 読売新聞社

痛みのOPQRSTA

O  Onset: 発症時刻・様式
P  Provocation/Palliation: 増悪/緩和因子
Q  Quality: 疼痛の性状
R  Radiation/Region: 放散痛/部位
S  Severity: 強さ
T  Time: 持続時間
A  Associated symptome: 随伴症状

不毛なアシネトバクター騒動 [感染症]

帝京大病院で、院内感染によりアシネトバクター菌に集団感染したことについて、現場の冷ややかさとは対照的に、新聞は連日、熱心に報道している。
日々、全国の医療機関でアシネトバクターが新たに検出されたことが発表されているほか、帝京大では9月8日、救急や新規入院の受け入れを中止する事態にまでなった。
だが、医療界からは今回の騒ぎを疑問視する声も少なくない。

感染症に詳しい青木眞先生へのインタビュー記事からです。

 * * *
■アシネトバクターに関する騒動を見て、「この国は予想通り新型インフルエンザから何も学習して来なかったな…」と思いました学習する構造を持たない組織はMRSA、HIV、SARS、新型インフルエンザと同じ誤りを繰り返すのです。
恐らくこれからも。

■今回、騒動になっているアシネトバクターという菌は、濃厚に抗菌薬を使わざるを得ない高度医療の場では、多かれ少なかれ見つかる可能性の高い菌です。
探し回れば、これから色々な医療機関で見つかってもおかしくありません。
またアシネトバクターはもともと抗菌薬に対して耐性が強い菌です。
「多剤耐性アシネトバクター」というと何か恐ろしいイメージですが、「生まれつき耐性がある菌が、また少し追加で耐性を獲得した」という程度の話で、珍しさでいえば、「ある大きな病院に行ったら新世代のMRIがあった」というのに近いレベル。
「もともとそんなものなのに、何を騒いでいるんだろう」というのが私の率直な感想です。
生まれつき抗菌薬が効きにくい菌を「耐性だ」と大騒ぎし、不必要に恐れるのはどうなのでしょうか。医療現場としては比較的良くある風景のはずです。
前からあることを、今になって突然持ち出して、無理に問題にしているように感じます。

感染症は耐性よりも、生命や健康のアウトカムが問題
■もちろん、薬が効かなくなるというのは、患者さんの状態により対処しづらくなることではあります。
ですが、一連の報道は、あまりに「薬が効かない」という点だけが注目され、この耐性菌が臨床現場にどの程度のインパクトがあり、患者さんにどの程度の脅威になるかという視点が抜け落ちています。

■かつて、同様に耐性菌で騒がれたメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、もともと凶暴で病原性の高い黄色ブドウ球菌に抗菌薬が効きにくくなったという点でテロリストが大きなナイフを手にした感じがありました。
それに対し今回の耐性アシネトバクターは、100歳を超えたご高齢の方がナイフを持たされてただ座っているようなもの。
周囲にいるほとんどの人にとってはさしたる危険性はありません。
アシネトバクターはもともと、人に危害を与える能力の低い菌なのです。

■病院には、免疫力の落ちた人が狭い空間に集まりますから、アシネトバクターもそれなりの脅威にはなり得ます。
ただ、仮にアシネトバクターが培養で検出された方が亡くなったとしても、本当にアシネトバクターの感染症によって亡くなったのか、もともとの疾患、例えば末期癌が悪化したためだったのかは、適切な臨床的、疫学的な検討が無ければ分かりません。
そのような意味ではアシネトバクターは「患者さんの状態が非常に悪いですよ」という標識・マーカーのような存在なのです。私がよく「アシネトバクターは殺し屋ではなくて葬儀屋」であるという所以です。

■帝京大病院を批判するならば、入院患者数、重症度も加味した上で、多剤耐性のアシネトバクターでどれだけの方が亡くなっているのかを考えていく必要があるのです。
そのような疫学的なコモンセンスが今の日本には欠けているのではないでしょうか。
現在、「抗菌薬が効かない」ということが、「患者さんの死亡率上昇」とイコールで考えられているような気がします。
抗菌薬が効く効かないだけではなく、それが患者さんの生命や健康にどのような影響を与えるかを考えていかなければいけません。

何を調査し、その結果をどのように生かすのか?
■感染管理の世界では、アシネトバクターが問題になる背景やその対処法などは既に分かっています。やるべきことの概略は分かっているのです。
厚生労働省はアシネトバクターの発生状況について、実態調査を行う方針のようですが、限られた医療資源で苦闘する忙しい現場に新しい負荷報告義務を課して何を達成しようというのでしょうか?

■そもそも、疫学的専門性のない人が行う実態調査は、恐らくその方法にも、結果の判定法にも多くの問題を抱えているはずですから、新しい対策が生まれる可能性はほとんどありません。
新たな調査研究を始める予算があるならば、それを感染管理の看護師を増やすことに使った方が余程効果的でしょう。

■繰り返しになりますが、耐性アシネトバクターは高度医療の副産物的な要素が極めて強いものです。重症の患者さんを守ろうとして、丁寧に培養検査をするからアシネトバクターは見つかるだけのこと。いい加減に抗菌薬を使い、培養もしない病院では見つかりません。
さらに言えば、アシネトバクターが検出されたからといって、業務上過失致死容疑などで警察が介入するようなことになれば、医療機関が取る策は「培養しない」「重症患者は受け入れない」という萎縮医療です。
そして、最後に割を食うのは患者さんなのです。


青木眞先生
略歴
沖縄県立中部病院内科、ケンタッキー大学感染症内科、 聖路加国際病院感染症科などを経て、2000年より感染症コンサルタント(米国感染症専門医)、サクラ精機学術顧問。


出典  NM online 2010.9.13
版権 日経BP社

武田、糖尿病薬を拡充 [糖尿病]

武田、糖尿病薬を拡充 11年にも最終治験 副作用リスク低く
武田薬品工業は糖尿病薬の品ぞろえを拡充する。
副作用のより少ない新薬候補について、最終段階の臨床試験(治験)を2011年にも日米欧で実施する。
すい臓を疲弊させずにインスリンの分泌を促す薬で、13〜15年に製造販売承認を目指す。
既存の糖尿病薬「アクトス」など大型薬の特許切れが今後相次ぐなかで、収益をけん引する次世代の主力製品に育成する。

開発中の新薬候補「TAK—875」は、武田薬品が自社で突き止めたインスリン分泌メカニズムを活用した。
すい臓の表面にあるたんぱく質に作用しインスリンの分泌を促す仕組みで、血糖値を下げる効果がある。

現在の主力のアクトスはインスリンが効かなくなるのを改善する薬で、インスリン分泌を促す新薬候補とは作用の仕方が違う。

患者の症状にきめ細かく対応できる薬剤をそろえ、10年3月期に4300億円強と、世界一の販売実績がある経口糖尿病薬で優位を保つ。

糖尿病治療で最初に処方されることの多い現行のインスリン分泌促進剤(SU剤)に比べ、副作用のリスクも抑えた。
糖の血中濃度に応じインスリンを分泌するため、低血糖症に陥りにくいほか、すい臓の機能が低下する「膵疲弊」を起こす可能性も小さい。

現行のSU剤から置き換わる可能性がある。

アクトスと他の薬剤を組み合わせた配合剤の品ぞろえも増やす。
肝臓での糖の生成を抑制する薬とアクトスを組み合わせた薬剤を6〜7月に日米で発売したほか、アクトスと既存のSU剤との配合剤も来年度に発売する計画だ。

アクトスは11年に米国で特許が切れた後、12年にも価格の安い後発品の発売が見込まれ、販売が急減する公算が大きい。

出典 日経新聞・朝刊 2010.9.10
版権 日経新聞社

<私的コメント>
アクトスは世界で年3800億円と連結売上高の3割弱を占めるという武田の「看板商品」です。


シムビコート [呼吸器科]

今年1月13日、吸入ステロイド薬ブデソニドと長時間作用性β2刺激薬(LABA)ホルモテロールの合剤「シムビコート」が発売された。

ホルモテロールは、作用持続時間が長いLABAでありながら、効果の発現が早く、短時間作用性β2刺激薬(SABA)のような特徴を有する。この即効性がシムビコートの最大の売りだ。

実際、シムビコート160/4.5μgを1吸入、SABAのサルブタモール100μg2吸入、プラセボのいずれかを吸入させて、吸入前後の1秒量を定期的に測定したところ、シムビコートは吸入1分後から、発作治療薬であるSABAと同様に速やかに効果が発現したとの報告がある。

さらに、1日500μg以上の吸入ステロイド薬を処方されている気管支喘息患者247人を、シムビコート160/4.5μg群とブデソニド200μg群に 分け(いずれも1回2吸入1日2回)、12週間の喘息増悪について評価したところ、軽症の喘息増悪を経験しなかった患者の割合は、90日の観察期間中継続 して、シムビコート群で有意に多かった。

製造販売元のアストラゼネカのマーケティング担当者は、「優れた抗炎症効果に加えて、即効性があることで、患者さんが薬の効果を実感しやすく、アドヒアランスが向上するのではないか」と期待する。

日本ではまだ認められていないものの、海外では、同薬を長期管理薬として朝と晩に使用し、さらに、発作時にもSABAの代わりに同薬を使用する「SMART療法」が行われている。
この治療法は、重症例でも簡単な処方で管理することができるのが利点だ。

急増する合剤の処方
シムビコートの登場によって日本で使える吸入ステロイド薬は後発品を含め13種類となった。
1970年代に最初の吸入ステロイド薬が発売されて以来、吸入ステロイド薬の販売額が増加するに伴い、喘息死は減少し、2008年には過去最低の2348人にまで減少した。

吸入ステロイド薬の普及に弾みを付けたのが、07年にわが国で最初に発売された合剤アドエア・ディスカスだ。
吸入ステロイド薬フルチカゾンとLABAサルメテロールの合剤である同薬は、強力な効果と手軽さから、処方する医師が急増し、瞬く間に市場の上位を占めた。

帝京大呼吸器アレルギー内科教授の大田健氏は、「発症早期に介入し、吸入ステロイド薬による通常管理を的確に行えば、喘息は発作ゼロを目指せる時代になった」と話す。

欧米での販売額ベースの合剤のシェア8割弱に対し、日本は4割程度。フルチカゾンとホルモテロールの合剤の開発も進んでおり、日本での合剤のシェアが欧米並みになるのは時間の問題とみられている。


軽症例は単剤で十分な効果
それでは、喘息の管理は今後、合剤だけで事足りるのかというと、そうではない。

現在、「喘息予防・管理ガイドライン2009」では、症状が週1回未満の治療ステップ1は、低用量の吸入ステロイド薬のみで管理することになっており、 LABAの併用は勧められていない。
また、症状が週1回以上だが毎日ではない治療ステップ2でも、低用量〜中用量の吸入ステロイド薬で効果が不十分な場合 にLABA、ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)、テオフィリン徐放製剤のいずれか1剤を使用するとされている。

大田氏は、「重要なのは、低用量から中用量の吸入ステロイド薬で効果不十分な場合に合剤を使用するという点だ」と説明する。

用賀アレルギークリニック(東京都世田谷区)院長の永倉俊和氏は、「咳喘息や治療ステップ1から2の患者に最初から合剤が使用されているケースが非常に多く、軽症の患者にそんなに強い薬が必要なのか」と疑問視する。

01年に報告されたOPTIMAスタディーで、軽症の喘息患者に、吸入ステロイド薬にLABAを追加して治療を行っても、増悪の頻度に有意な差は見られなかったという結果が報告されており、吸入ステロイド薬単剤で管理できる例に合剤を用いることは、副作用や医療費の面からも適切でないことが示唆されている。

仙台気道研究所(仙台市青葉区)代表の田村弦氏 も、「合剤には長期処方における安全性に関するエビデンスがまだない。現時点では、吸入ステロイド薬単剤でも症状が残る患者や、頻繁に発作を起こして SABAの使用量が多い患者、吸入ステロイド薬とLABAを別々に使用している治療ステップ3以上の喘息患者に使用すべき」との考えだ。

まず吸気流速で使い分け
では、合剤、後発品を含め13種の吸入ステロイド薬をどのように使い分けるべきか。

宮川医院(岐阜市)院長の宮川武彦氏は「これからは、症状に加え、吸気流速なども勘案して、各種吸入ステロイド薬を使い分ける時代になってくる」と話す。

宮川氏はまず患者が吸入の作業が可能かを確認し、患者の吸気流速を調べる。
高齢者など吸気流速 が低下している患者は、ドライパウダー製剤を吸入できないことがあるからだ。一般にドライパウダーを吸入するために、吸気流速が60〜90L/分程度必要 とされている。

検査には、製薬各社が自社の薬剤用に作製している、
吸気流速測定用の器具を利用するのがいいだろう。口にくわえて空気を吸うと、ライトが点滅して、吸気流速の強さが分かるものや、一定量の吸気流速で音が鳴る仕組みになっていたりといった器具が用意されている。

検査で吸気流速が正常な場合、宮川氏はドライパウダー吸入器(DPI)を選択し、患者の治療ステップによって、合剤か単剤かを選択する。
一方、高齢で吸気流速が低下している患者に対しては、加圧定量噴霧式吸入器(pMDI)を選択する。

永倉氏も、「pMDIは噴射と吸入のタイミングを合わせる必要がある。それができない高齢者などには、必ず補助器具のスペーサーを装着して吸入してもらう」と話す。

宮川氏は、患者が、症状が毎日あり、日常生活が制限される治療ステップ3、4の場合は、合剤または吸入ステロイド薬にLABAの吸入薬や貼付薬を追加す る。
吸気流速が低下していてもLABAの吸入薬(セレベント)はある程度効果を発揮するので、なるべく局所治療の吸入剤を使用しているという。

「診療所や薬局にこれらすべてをそろえることは難しいので、各群で1種類ずつ、最低3種類用意すればいいのではないか」と宮川氏はアドバイスする。

永倉氏は、「効きが強いと感じるのは、フルタイドディスカス。しかし、吸入すると口の中が粉っぽく、嗄声や口腔カンジダが起こることがある」と話す。
一 方、パルミコートについて、永倉氏は、「デバイスが工夫されているので、吸入のときの喉や気道の刺激が少ない。効きは比較的マイルドな印象」と話す。

さらに安全性について、大田氏は、「パルミコートは安全性に関するデータが多いため、妊娠中や授乳中の患者に勧めやすい」と話す。


小児でパルミコート液が好評
乳幼児喘息の長期管理においても、治療の基本は吸入ステロイド薬だ。
永倉氏は、「乳幼児は吸入ステロイド薬がうまく使用できないことが多かったが、06年にパルミコート吸入液が登場し、治療が様変わりした」と話す。

パルミコート吸入液は、ステロイドの吸入用懸濁剤。
0.25mgを1日2回または0.5mgを1日1回、ジェット式のネブライザーを用いて吸入投与する。
6カ月以上5歳未満の乳幼児で使用が認められている。

ネブライザーの噴き出し口に専用のマスクを装着し、患児の口に5分ほどかざしてエアロゾル化された薬剤を吸わせるだけだ。患児は普段通り呼吸をしてもらうだけなので、治療の失敗がほとんどない。

実際、現場では高い治療効果が得られている。獨協医大小児科准教授の吉原重美氏 によると、06年9月から07年8月に同院で喘息治療を行った乳幼児84人について、パルミコート吸入液の投与前後各3カ月間の入院日数や予定外受診回数 などを比較したところ、いずれも大幅に減少していた。
同薬については、吸入ステロイド薬が使いこなせない高齢者への適応拡大を望む声が上がってい る。


末梢気道炎症にpMDI製剤
以前は、喘息の病変は主に中枢気道にあると考えられていたが、近年、末梢気道の炎症が強い患者がおり、そのような患者では症状が再燃しやすいことが明らかになってきた。
そのため、専門医の間では、末梢気道の炎症に着目した治療薬の選択への関心が高まっている。

中枢気道には平均粒子径が2〜6μmの薬剤が、末梢気道には平均粒子径が2μmより小さい薬剤が沈着すると考えられている。
宮川氏は、「吸入の仕方や測定方法などによって変わるようだが、基本的には、キュバールやオルベスコなどのpMDI製剤が末梢気道まで届きやすく、フルタイドディスカスやパルミコートなどのDPI製剤は中枢気道に沈着しやすい傾向がある」と話す。

これまでも一部の難治例において粒子径の大きいDPI製剤を粒子径が小さいpMDI製剤に変更ないしは併用すると、コントロールが改善する例が経験されていた。

宮川氏は、「私の経験では、多くの患者はフルタイドやパルミコートなど粒子径の大きな薬剤が効果を示すが、全体の3割程度は、オルベスコやキュバールなどの粒子径の小さな薬剤に変更するとコントロールが改善する」と話す。

札幌医大内科学第三講座准教授の田中裕士氏も末梢の気道炎症に注目する一人。
田中氏は、末梢気道病変がある患者の特徴として、労作時呼吸困難、夜間喘鳴、運動誘発性喘息を挙げる。

同氏は、「高齢者では加齢変化が伴うため、末梢の気道病変が複雑になっている。末梢気道病変は中枢病変とは異なり不均一分布をしており、発作時には末梢気道の炎症が特に顕著に現れる」と話す。

 
無症状の炎症残存に注意
東濃厚生病院(岐阜県瑞浪市)アレルギー呼吸器科部長の大林浩幸氏は、誘発喀痰法、呼気中一酸化窒素(FeNO)測定、Impulse oscillation system(IOS)などを使って、末梢の気道炎症を調べている。

これらの検査から、一見症状が落ち着いていても、実は末梢気道の炎症が残存している例があることが明らかになってきた。

大林氏は、「末梢気道領域に残存炎症がある例は、症状が再燃する確率が高い。このような場合、まず、現在使用中の吸入ステロイド薬が正しく使用され、適切 な吸入法や、良好なアドヒアランスが維持できているか確認し、さらに、末梢気道に届きやすいpMDI製剤や経口薬も検討すべき」と話している。

http://pseudoctor.blogspot.com/2010/06/113-2-laba-laba-2-saba-1604.html#links
(引用元については書かれていませんが、恐らくは日経メディカルなどではないかと思われます)



パーキンソン病の症状 [神経内科]

パーキンソン病の症状には大別して運動症状と非運動症状がある。
非運動症状のなかには、精神症状、自律神経症状などが含まれる。

運動症状
主要症状は以下の4つである。
振戦、無動、固縮が特に3主徴として知られている。これらの神経学的症候をパーキンソニズムと呼ぶ。

(1)安静時振戦(ふるえ resting tremor)
指にみられることが多いが、上肢全体や下肢、顎などにもみられる。
安静にしているときにふるえが起こることが本症の特徴である。
精神的な緊張で増強する。
動かそうとすると、少なくとも一瞬は止まる。
書字困難もみられる。
指先のふるえは親指が他の指に対してリズミカルに動くのが特徴的であり、薬を包んだ紙を丸める動作に似ていることからpill rolling signとも呼ばれる。
(2)筋強剛(筋固縮) (rigidity)
力を抜いた状態で関節を他動させた際に抵抗がみられる現象。
強剛(固縮)には一定の抵抗が持続する鉛管様強剛(鉛管様固縮、lead pipe rigidity)と抵抗が断続する歯車様強剛(歯車様固縮、cogwheel rigidity)があるが、本疾患では歯車様強剛が特徴的に現れ、とくに手関節(手首)で認めやすい。
純粋なパーキンソン病では錐体路障害がないことが特徴である。
すなわち四肢の麻痺やバビンスキー反射などは認められないのが普通である。
パーキンソン病をはじめパーキンソン症候群に特徴的な、いわゆる仮面様顔貌(目を大きく見開きまばたきが少ない、上唇が突き出ている、これらの表情に変化が乏しい)は、顔面筋の筋強剛によるものとされる。
(3)無動、寡動(akinesia, bradykinesia)
動作の開始が困難となる。
また動作が全体にゆっくりとして、小さくなる。仮面様顔貌(瞬目(まばたき)が少なく大きく見開いた眼や、表情に乏しい顔貌)、すくみ足(歩行開始時に第一歩を踏み出せない)、小刻み歩行、前傾姿勢、小字症、小声症などが特徴的である。
ただし床に目印となる線などを引き、それを目標にして歩かせたり、障害物をまたがせたりすると、普通に大またで歩くことが可能である(kinésie paradoxale、逆説性歩行、矛盾性運動)。
(4)姿勢保持反射障害(postural instability)
バランスを崩しそうになったときに倒れないようにするための反射が弱くなる。
加速歩行など。進行すると起き上がることもできなくなる。
多くの症例で、特に病初期に症状の左右差がみられる。
進行すると両側性に症状が現れ、左右差はなくなることが多い。
マイヤーソン徴候(Myerson symptom)なども診断の参考になる。
またL-ドーパ剤投与が奏効する(症状が顕著に改善する)ことが特徴であり、これは他のパーキンソン症候群と本疾患を鑑別する上で重要な事実である。

非運動症状
自律神経症状として便秘、垂涎などの消化器症状、起立性低血圧、食後性低血圧、発汗過多、あぶら顔、排尿障害、勃起不全などがある。
精神症状としては、感情鈍麻 (apathy)、快感喪失 (anhedonia)、不安、うつ症状、精神症候(特に幻視)、認知障害を合併する場合が多い。
感情鈍麻はパーキンソン病のうつ症状に合併することが多いが、単独でも現れる。
うつ症状はパーキンソン病の精神症候の中で最も頻度の高い症候とされてきたが、実際の頻度については定説がない。
最も用いられている数値は約40%である[23]。幻視も頻度の高い精神症候である。
この症候は抗パーキンソン薬による副作用と考えられてきたが、近年ではそれだけでなく、内因性・外因性の様々な要素によって引き起こされるとする考え方が有力になっている。
以前は特殊な例を除き認知障害は合併しないといわれていたが、近年では後述のように認知障害を伴うパーキンソン病の例が多いとみなされるようになっている。
無動のため言動が鈍くなるため、一見して認知症またはその他の精神疾患のようにみえることもあるが、実際に痴呆やうつ病を合併する疾患もあるため鑑別を要する。
また、病的賭博、性欲亢進、強迫的買い物、強迫的過食、反復常同行動、薬剤の強迫的使用などのいわゆる衝動制御障害がパーキンソン病やむずむず脚症候群に合併することが知られるようになっている。

パーキンソン病
http://ja.wikipedia.org/wiki/パーキンソン病#.E7.97.87.E7.8A.B6

<関連サイト>
パーキンソン病の症状
http://www.niigata-nh.go.jp/nanbyo/pd/pdsyn.htm
パーキンソン病の症状について
http://www.h2.dion.ne.jp/~park/index1/i1005shojyo.html
パーキンソン病の症状
http://www.parkinson.gr.jp/howto/symptom/index.html
パーキンソン病
http://www.tmin.ac.jp/medical/01/parkinson1.html


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